ヘッドホンやイヤホンを含む音響関連は果てしない沼だと言われています。
「はは、そんなまさかね」と軽く考えていましたが、気付いたら沼にハマっていました。
はじめは取り回しの良さからヘッドセットを使っていたのですが、どんどんと用途ごとに使用する機種を変え…
なんてやっていたら部屋中ヘッドホンやらヘッドセットやらスピーカーやらが溢れかえってきています。
さて今回は、ヘッドホンやヘッドセット、スピーカーにイヤホン、ゲームをする上でどのように選ぶのがいいのかの解説をしていきたいと思います。
最終的には個人の趣味になってしまうのですが、購入に迷っている方の参考になればこれ幸いです。
目次
今回の記事の趣旨・前提はこちら!
ゲーム用途に使用する
・イヤホン
・ヘッドホン
の選び方を紹介。
ゲームといっても競技系のものをプレイするのか、没入感を高めたいのか、移動しながら使いたいのかで色々と用途がわかれると思います。
なのでその辺りも含めてちょっと細かめに解説をしていきたいと思います。
ちなみに私が初めてゲーミングデバイスを購入したのは2012年。
ゲーミングマウス、マウスパッド、ヘッドセットをこの年に購入、そこからずっとゲーミングデバイスの情報を追い続け、購入しています。
中にはまぁ……うん、って製品もあり、なかなか勉強になりました。
ここ10年近くでゲーミングデバイスも色々と進化しましたし、数多くの種類のゲーミングデバイスが登場していますね。時代の進みは早いものです。
リスニング、モニター、DJ? ヘッドホンの種類
ヘッドホンが欲しい、よしネットで調べよう!
なんか色々種類があるなぁ…リスニングとかモニターとか開放型とかなんだとかなんだとか!
難しくてよくわからん!
って人も多いと思います。
音響系はこだわりだすと底の見えない沼になってしまうので、今回は基本的なさわりの部分をお伝えしたいと思います。
もっとこだわりたいと思った方……希望があればそんな方達に向けた記事も書いていきたいですね。
密閉型、開放型、DJヘッドホンの違い
ヘッドホンにはいくつか構造の種類があります。
大きく分けると密閉型と開放型に分かれ、その中でも耳出し用の稼働機構があるのがDJ型という風に覚えておけばいいでしょう。
ノイズキャンセリングがどうとか、密閉型と開放型の中間くらいの構造でどうとかというのがあるので、あくまで構造による音の傾向がこんな感じなんだよ程度の知識でも問題はありません。
密閉型ヘッドホン・ヘッドセット
ゲーミングヘッドセットの構造のほとんどがこれ。
外の音が聞こえにくく、音漏れもしにくい構造になってます。
低音が外に漏れないので迫力のある音が楽しめるみたいな謳い文句になってますよね。
音の傾向としてはドンシャリのモノが多く、競技系FPS・TPSの足音や銃声を聞きやすくチューニングしている製品が多いと思います。
また、密閉型故に湿気が籠りやすく、とにかく耳が蒸れるので夏場の使用は注意が必要ですね。
おすすめのヘッドセット
●Razer Kraken+USB オーディオコントローラー付属
・値段が安い
・耳パッドに冷却ジェルが入っている
・USB、アナログ接続どちらでも使用可能
・様々なジャンルのゲームで使用可能なオールラウンダー
値段の割にジャンル選ばずにどんなゲームでも使用できる音傾向です。
多くのe-Sports系イベントや大会で使用されている実績もあります。
様々なヘッドセットを使用してきましたが密閉型を使用したい時は結局これを使用していますね。
それくらい使いやすくていいヘッドセットだと思います。
…マイクの音質だけは及第点ってくらいですけど…
おすすめのヘッドホン
SRH440
音響メーカーとして有名なSHURE製のモニターヘッドホン。
私も一時期はSRH440を使用していましたが、耳の形とイヤーパッドが合わず、長時間使用し続けられなく手放してしまいました。
しかしSRH440の音質はかなり高品質なものとなっていました。
素の状態での音質が良かったので、サウンドカード側の設定を変えてもいい具合に音を鳴らしてくれました。
音の定位も素晴らしく、イコライザーを少し弄れば足音もしっかりと聞こえました。
モニターヘッドホンと言えばソニーのMDR-CD900STがド定番で有名ですが、SHUREもそれに匹敵するほどの性能だと感じました。
開放型ヘッドホン・ヘッドセット
ゲーミングヘッドセットにもこの構造が徐々に増えてきていると思います。
以前は選択としてゼンハイザーのPC360かGAME ONEくらいしか選べなかったと記憶しています。
密閉型・開放型論争も起きますが、個人的に最終的なおすすめのヘッドホン・ヘッドセットは『開放型』となっています。
耳の蒸れが軽減でき、音もある程度抜けていくので聞き疲れを軽減できます。
半面、響くような重低音は苦手な傾向にあるのでこの辺りは好みでしょうね。
おすすめの製品
●ゼンハイザー(EPOS)PC360
・開放型ヘッドセットの最高峰
・マイク音質も最高峰
※ノイズキャンセリング無しでも高音質
・定位良し。FPSでも使いやすい
・マイク跳ね上げミュートが便利
・ボリューム操作も直感的に行える
イヤホン・ヘッドホン・マイクで有名なゼンハイザー社がゲーミングブランドとして立ち上げたEPOSから販売されているヘッドセット。
EPOSからも同値段帯でGS 500という製品もありますが、個人的にはPC360を推します。
あのヘッドホンの名機・HD598をベースに高性能なマイクを搭載した逸品。
ヘッドホンとして使用する分にも申し分ない音質を誇っています。
↓PC360の元となったHD598の後継機種
おすすめのヘッドホン
AKG K-701
現在メインで使用しているヘッドホンになります。
以前使用していたSRH440と比べ、開放型ということである程度低音が柔らかくなりました。
AKGというメーカー自体もそうなのだが、K-701もそれなりに歴史を刻んだ名機であり、いまだに根強いファンがいるほどのヘッドホンです。
K-701の特徴は何といっても音の解像度。
同時に様々な音が流れてもそれぞれの音がしっかりと芯を持っており、明瞭に音楽や効果音を聞かせてくれます。
モニターライクに使用できるヘッドホンですが、紛れもないリスニングヘッドホン。
音の深みや広がりが楽しめるので、とりあえずこの1本を持っていればどんなジャンルにも対応できると思います。
半開放型ヘッドホン・ヘッドセット
セミオープンタイプとも呼ばれるもの。
密閉型と開放型のどちらの性能も良い感じに取り入れようとした作りになっています。
ヘッドホンではセミオープンタイプのものをちょくちょく見かけますが、ヘッドセットとなるとほぼ見かけません。
音の傾向としては開放型に寄ってるように自分は感じました。
明確な目的があって半開放型を選ぶのはいいかと思いますが、初めてヘッドホン・ヘッドセットを購入するときは避けた方が無難でしょう。
上で紹介したPC360のコンセプトを引き継いだGSP500が半開放型に近いかも知れません。
ただし、結構空間が空いているので限りなく開放型に近い半開放みたいなイメージが正解でしょう。
中途半端に半開放型を使用するなら開放型を使用した方が良いと個人的には感じます。
リスニングヘッドホン、モニターヘッドホンって?
マイクはいらぬ、ヘッドホンで私はいく!
という方が気を付けるべきは「そのヘッドホンがリスニングタイプなのかモニタータイプなのか」というところだ。
色々と細かく分けると「モニター寄り」とか「ドンシャリ気味」とか曖昧な表現が出てくるので今回はカット!
リスニングヘッドホン【『音』を『楽』しむ】
テンションの上がる戦闘用BGM
涙腺を崩壊させるイベントBGM
ゆったりとしたフィールド用BGM
ゲームに置いて『音』を聞き分けるよりも『音楽』を楽しむことを重視したい人はリスニングヘッドホンをおすすめしている。
特定の音域を綺麗に聞かせてくれたり、低音を響かせてムービーシーンをダイナミックに見せてくれたりと、音を楽しく聞かせてくれるのがリスニングヘッドホンだ。
リスニングヘッドホンは種類も値段も豊富なので、安価のものから超高級なものまで予算に合わせて選べるのも強み。
ただし、商品名に『リスニングヘッドホン』と記載されていることは稀というかほぼ無いので、基本的に特に記載のないものはリスニングヘッドホンと思ってもらって大丈夫です。
モニターヘッドホン【音を忠実に再現】
モニターヘッドホンは原音を忠実に再現するために作られたヘッドホンです。
リスニングヘッドホンのように低音強調などといった『ヘッドホン側での音の加工』を行わず、作曲者が意図した音作りをそのまま楽しめます。
音の方向もわかるように鳴らせるものがほとんどなので、競技系のゲームをプレイしたい場合は候補に入れてもいいかも知れません。
『音を忠実に再現する』という目的のモニターヘッドホンですが、値段もメーカーも様々でどれを選んだらいいか迷うことでしょう。
そんな時はMDR-CD900STを購入しておけば間違いないという指標もあるので、2本目3本目が欲しくなったときには自分なりに美味しい音の味付けがされてるものを選ぶと幸せになれるかも知れません。
イヤホンの選び方
概ね音の傾向や構造もヘッドホンに準拠するような形になっています。
密閉型、開放型、リスニング、モニターといった感じですね。
それに加えてイヤホンで重要なのは『ドライバー』の存在です。
このドライバーによって得意な音域が変化したり、値段にも影響が出てきます。
ダイナミック型【コスパ良く種類も豊富】
一番多く市場に出回っているのはダイナミック型のイヤホンです。
構造としてはヘッドホンやスピーカーなどと同じ構造で、信号を振動版に伝えて音を出力します。
低価格イヤホンから高級イヤホンまで満遍なく使用されている方式です。
バランスド・アーマチュア型(BA型)
ドライバーユニットが小型なため、いくつもイヤホン本体に組み込めることができます。
低音は苦手ながらも、高音中音が得意なためモニターイヤホンが気になる人はBA型をチェックするのがいいでしょう。
ユニットの性能と数はイヤホンの値段に直結するのですが、音質の良いBA型イヤホンを購入するとなると結構金額が高くなってしまいます。
ドライバが独立してることが多いので足音などの特定の音を聞き分けたい場合は候補に入るかもしれません。
ハイブリッド型【ダイナミック・BA型】
ダイナミック型とBA型のとこどりのタイプ。
BA型のネックである低音の弱さをダイナミック型で補うように作られていることが多いです。
ヘッドホンにおける半開放型とは違い、お互いの得意な部分を出し合う形になるのである意味イヤホンの理想と言えるでしょう。
実のところこのタイプは試したことが無いので音的にどんな感じなのかは不明。
きっといい音がするんだろうなぁ…
おすすめのイヤホン
●final E2000
2000円台とは思えない音質。
とりあえずで買っても満足できる音質であるが、更に上を目指そうとすると5000円以上のイヤホンを視野に入れないといけないかも知れません。
●intime 碧-Light
真鍮を素材に使いつつもお値段を抑えたイヤホン。
低音が響きながらもクリアに聞こえるので、どんなジャンルの音楽・ゲームも気持ちよく音を聞かせてくれる。
価格はちょっとだけ高いと感じるが色々とイヤホンに悩んでいる人へおすすめできるイヤホンとなっています。
筆者の現在の構成
オーディオインターフェース
・TASCAM US-1x2HR
これにマイクやヘッドフォン、スピーカーを繋いでいます。
ヘッドホン、ヘッドセット
・AKG K-701(開放型ヘッドホン)
FPS系以外はこのヘッドホンを使用しています。
・Razer Kraken Green
オフイベ、大会ではこれを持って行ってました。
競技系FPSなどもこっちを使ってます。
・イヤホン
intime 碧-Light(カナル型)
あまり使うことはないですが、耳が蒸れた上で外音が気になるときに使用します。
US-1x2HRが6.3mmプラグなので変換機を使用しています。
音にこだわりを持つと果てない旅となる
私のように
「音質はAKGがよくて」「マイクは別にしたいからヘッドセットじゃなくて」「スピーカーも同時に使いたいときあるからインターフェース用意して」
みたいにこだわり始めると沼ってしまうのである程度最初に少し高めのヘッドホンやヘッドセットを選択しとくのがいいのかな?と思っています。
しかしながら、昨今のゲーミングデバイスは安くて性能の高いものが多いので、迷ったら売れ筋商品を選ぶのもひとつの手ではありますね。
番外
私の敬愛する初音ミクとTASCAMのコラボスピーカーが欲しすぎて、使いた過ぎてオーディオインターフェースを泣く泣く導入しました。
US-1x2HRはマイク、スピーカー、ヘッドホンと個別に音量調整ができて便利なんですよ。
ただ、手を出してしまったせいで更に沼にはまってしまいました…みんな、気をつけて…
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